インドにある異世界!ヌブラ渓谷の雄大な景観と崖の上に建つゴンパ
こんにちは!
チベット仏教文化の影響が色濃く残るラダック地方には、見事なゴンパ(僧院)が多くありますが、高地が作り出す印象的な景観も大きな魅力の1つとなっています。
今回は、レーから5,000m級の峠を越えた先にあるヌブラ渓谷を紹介します。
ヌブラ渓谷とは
ヌブラ渓谷は、レーからさらに100km以上北にあり、シャヨク川とヌブラ川の流域に広がる渓谷です。平均標高は約3,050mで、レーよりやや低くなっていますが、標高5,359mのカルドゥン・ラ(峠)を越えて行くため、低地ではなかなか見ることができない独特な景色を楽しむことができます。
また、ヌブラ渓谷にある町の1つデスキットでは、崖の上に建つデスキット・ゴンパを見ることができます。
実際に行ってみた
レーの町を出発して北へ進むと、山道が続き、かなりの高さまで上ります。
約1時間半ほどすると、カルドゥン・ラに着きます。
カルドゥン・ラ
カルドゥン・ラ(Khardung La)は、標高5,602mで自動車が通行できる最も標高の高い道路とされ、峠にもそのような表示がありますが、実際は5,359mで世界一ではないと言われています。
近くの山には氷が残っています。また、山頂にはちょっとしたカフェがあるので、ここで休憩をとることができます。
峠の下りでは、ダイナミックな景色が目に入ってきます。
カルドゥン(Khardung)の集落を過ぎ、さらに進むとインダス川の支流の一つであるシャヨク(Shyok)川に突き当たります。そこから、カルサル(Khalsal)の集落の手前の分岐点を西に向かい、しばらくするとデスキット(Deskit)の町が見えてきます。
デスキットには、デスキット・ゴンパ(Deskit Gompa)という崖の上に建つゴンパがあります。
デスキット・ゴンパ
デスキット・ゴンパは、14世紀に建てられたチベット仏教最大宗派ゲルク派のゴンパで、ヌブラ渓谷では最大・最古のゴンパとなっています。
また、デスキット・ゴンパは、構内に学校も備えていて、僧侶が住み込みで学んでいるそうです。
ゴンパの上からは、ヌブラ渓谷が一望できます。
麓の丘の上には、2010年に完成した高さ32mの仏像がある展望台があり、ちょっとしたフォトスポットになっています。
デスキットからさらに北西に8kmほど進むと、フンダル(Hundar)に着きます。
フンダル
フンダルは、小さな砂丘とゴンパがあるシャヨク川沿いの村です。ここでは、雄大な景色とキャメルライドが楽しめます。
そこからさらに北西に進むと、見晴らしの良い小さなゴンパがあります。
この先にムスリムの人たちが住むトゥルトゥク(Turtuk)という村がありますが、フンダルで折り返しました。分岐点まで戻ってシャヨク川を渡り、この日はスムル(Sumur)という村でホームステイをさせてもらいました。
翌日はスムルからヌブラ川に沿って北上し、パナミック(Panamik)まで行きます。
パナミック
パナミックは、印パ間の係争地域である管理ライン(LOC)近くにある村で、小さな温泉があります。
建物の中には、男性用と女性用に分かれた足湯のような浴場があります(ここで入浴することは難しいです)。建物の外には、源泉が湧き出ていますが、お湯はとても熱いです。
パナミックを出た後は、車窓を楽しみながら、再びカルドゥン・ラを越えてレーに戻りました。
注意事項
カルドゥン・ラの峠道は、基本的には年間を通じて通行できるようですが、大雪が降ると通れなくなることもあります。
また、ヌブラ渓谷は、印パ間の係争地域である管理ライン(LOC)に近いセンシティブなエリアにあるため、外国人が訪問するには、入域許可証(ILP)が必要になります。ILP取得はレーの旅行会社で対応してもらえますので、訪問前に必ず入手しておきましょう。
ヌブラ渓谷への行き方
ヌブラ渓谷へは、レーからツアーまたは車をチャーターして行くのが一般的です。
所要時間は、レーからデスキット・ゴンパまででだいたい4〜5時間くらいです。
レー中心部のポログラウンドからデスキット行きの乗り合いジープが早朝に出ているみたいですが、人が集まったら出発というスタイルのようです。
レーから訪れる場合、デスキットやフンダルに宿泊し、1泊2日または2泊3日でまわることが多いと思います。
僕は今回、レーにあるHidden Himalayaという旅行会社に、スムルでホームステイする1泊2日のツアーを手配してもらいました。
ちなみに、レーについては、こちらにまとめています。
それでは良い旅を!
※旅行を検討する際は、外務省の海外安全ホームページなどで最新の情報をご確認ください。