すばらしい壁画が残る石窟寺院群!世界遺産アジャンター
こんにちは!
仏教発祥の地インドには、かつて仏教文化が繁栄していた時代の遺跡などが各地に残っています。
今回は、完成度の高い壁画で世界的に知られ、日本ではカレーの名店の名前などにも使われている世界遺産アジャンターを紹介します。
アジャンターとは
アジャンターは、西部マハラシュトラ州にある仏教の石窟寺院群です。約30ほどの石窟から成り、前期(紀元前2世紀から紀元後1世紀)と後期(紀元後5世紀頃)の2つの時代につくられました。
石窟群のうち、真ん中付近の5つの石窟が前期のもので、簡素なつくりとなっています。ヴァーカータカ朝の時代につくられた後期の石窟には、見事な壁画や彫刻が多く残っていて、当時の繁栄ぶりが垣間見えます。
その後、ほどなくしてアジャンターは放棄され、長い間忘れ去られることになりますが、1819年に狩猟をしていたイギリス人士官によって発見され、再び日の目を見るようになりました。
1983年には「アジャンター石窟群」として世界文化遺産に登録されています。
基本情報
名称 |
Ajanta Caves |
営業時間 |
9:00〜17:30(月曜定休) |
入場料 |
600ルピー |
所要時間 |
半日程度(関心度などによって個人差があります) |
行き方 |
アウランガーバードからバスまたはタクシー |
備考 |
三脚の使用不可。石窟内部の照明は暗いです。 |
*訪問時点の情報です。
実際に行ってみた
石窟群は手前を流れるWaghur川の流れに沿ってつくられています。
チケット売り場側から見て一番手前側が第1窟で、概ね数字の順番に並んでいて、一番奥が第28窟になっています。
手前側から見た景色はこんな感じです。
高台から見下ろすとその規模が分かります。
場内はかなり広いので、歩くのに疲れた人は、有料で籠のようなものを利用することもできます。
最初にある第1窟では、豪華で完成度の高い壁画が良好な保存状態で残っていて、アジャンター最大の見どころになっています。
その中でも特に有名なのが、本尊の手前左側にある蓮華手守門神です。
石窟内には鮮やかな壁画が多く残っています。
前廊の右側や天井には、ペルシア使節との宴の様子が描かれているなど、当時の交易範囲の広さを窺うことができます。
第1窟を出て石窟群の真ん中辺りまでいくと、天井画が見事な第11窟があります。
そのもう少し先には、第1窟とともに最大の見どころの1つとされる第17窟があります。
保存状態が良い第17窟では、天井や壁一面に壁画が残っています。
第19窟には、凝った装飾のストゥーパ(仏塔)があります。
立ち入りが可能な石窟の中で最も奥側にある第26窟には、大きな涅槃像や美しいストゥーパがあります。
このほか、釈迦の誕生が描かれた第2窟、「ミュージカル・ピラーズ」がある第6窟、アジャンターを発見したイギリス人士官の落書きが残る第10窟など、それぞれの石窟に特徴があります。
食事・宿泊情報
場内には州営のMTDC Restaurantがあります。
石窟群近くにはMTDCの宿泊施設がいくつかありますが、アウランガーバードの宿を利用した方が便利です。
アジャンターへの行き方
アジャンターへは、近郊の町アウランガーバードからアクセスするのが一般的です。
アウランガーバードのセントラル・バススタンドからアジャンターまではバスが頻発していて、所要時間は約3時間です。Ajanta Caves T-Junction(T-point)で下車し、シャトルバスで石窟群の入口に移動します。
アウランガーバードへはデリーやムンバイなどからフライトでアクセスできます。
また、ムンバイから鉄道またはバスで行くことも可能で、所要時間は約7~8時間です。
エローラを訪れる際は、エローラやムンバイも合わせてまわることをおすすめします。
僕はムンバイ(宿泊)→寝台列車(宿泊)→アウランガーバード→アジャンタ(アウランガーバード泊)→エローラ(アウランガーバード泊)→寝台列車(宿泊)→ムンバイを5泊6日でまわりました。
ちなみに、アジャンターは月曜が休み、エローラは火曜が休みになっているので、ご注意ください。
それでは良い旅を!
※旅行を検討する際は、外務省の海外安全ホームページなどで最新の情報をご確認ください。