Traveling Around India

インド旅行まとめ

インドの秘境!ラダック観光の起点となる町レー

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こんにちは!

インドは様々な宗教・民族・文化が混ざり合った多様性に富んだ国ですが、最北部のラダック連邦直轄領には、チベット仏教文化が今も色濃く残っています。

今回は、ラダック最大の町で、かつてチベット系王朝の首都が置かれたレーを紹介します。

 

レーとは

レーは、インド最北部にあるラダック連邦直轄領の最大都市で、標高約3,500mの高地にあります。ラダックは、元々ジャンムー・カシミール州の一部でしたが、2019年10月31日に同州が2つに分割され、連邦直轄領になりました。行政的にはインドの一部ですが、文化的にはチベットに近いのが特徴です。

レーは人口約3万人(2011年時点)とそれほど大きくありませんが、かつてチベット系のラダック王国の首都が置かれ、中国・インド・チベットなどを結ぶ交通の要衝として繁栄しました。

 

レーの主な見どころは、レー王宮ツェモ・ゴンパなどです。

 

レー王宮

レー王宮は、ラダック王国の王センゲ・ナムギャルによって16世紀に建てられた王宮です。石と乾燥レンガでつくられた9階建の建物で、特徴的な外見をしています。なお、チベットのポタラ宮殿は、レー王宮をモデルにしたと言われています。

19世紀にラダック王国がカシミール藩王国に併合されて以降、王宮に人は住んでいません。

 

基本情報

名称

Leh Palace

営業時間

8:00~17:00

入場料

200ルピー

所要時間

約1~2時間(関心度などによって個人差があります)

備考

メインバザールから徒歩15分くらいで行けますが、道がわかりづらいです。また、建物内部は薄暗く、懐中電灯やスマホのライトなしでは見えないところもあります。

*訪問時点の情報です。

 

 

実際に行ってみた

町の中心部から眺める王宮はこんな感じです。

 

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 迷路のようなオールド・レーの町の中を歩き、王宮を目指します。

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王宮はレーの町よりも標高が高いナムギャル・ツェモという岩山の斜面に建てられています。

所々でタルチョが風になびいて、ここがチベット文化圏であることを感じます。

 

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近くで見るとかなり大きいです。

 

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入口は建物東側にあります。

 

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建物の中はかなり暗いです。

 

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王宮にはテラスが複数あります。

 

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上からの眺めは抜群です。

 

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ツェモ・ゴンパ

ツェモ・ゴンパは、15世紀前半ナムギャル・ツェモの頂上近くに建てられたゴンパです。レー王宮付近から20分ほど登ったところにあります。内部には大きな弥勒菩薩(チャンバ)の座像などがあります。ここから見えるレーの町と周辺の山々のパノラマは、一見の価値があります。

また、最上部には、白い壁のオールド・ナムギャル・ゴンパがあり、観音像などが祀られています。

 

基本情報

名称

Tsemo Gompa(Namgyal Tsemo Gompa)

営業時間

7:30~18:00

入場料

30ルピー

所要時間

約1時間(関心度などによって個人差があります)

備考

レー王宮の東側にある急な坂道を登って行くこともできますし、タクシーで迂回してアクセスすることもできます。

*訪問時点の情報です。

 

 

実際に行ってみた

レー王宮の近くにある未舗装で急な坂道を登ります。

 

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登っている途中に後ろを振り返って見ると、素晴らしい景色が広がっています。

 

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岩山の間にタルチョが掛けられています。強い風になびくタルチョが、神聖な雰囲気を醸し出しています。

 

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ツェモ・ゴンパの建物はこんな感じです。

 

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さらに上には、オールド・ナムギャル・ゴンパがあります。

 

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ここからはレー市内を一望できます。

日陰があって適度に風も入るので、休憩している観光客が何人かいました。

 

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その他の見どころ

このほか、王宮周辺の小さなゴンパ(ゴンパ・ソマやチャンダズィック・ゴンパなど)、眺めが良い白亜の仏塔シャンティ・ストゥーパなどがあります。

 

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また、レーを起点に、映画「3 idiots(邦題:きっと、うまくいく)」のロケ地として有名なパンゴン・ツォ、王宮やゴンパが多い上ラダック(レー東部)、月の世界に例えられる景観のラマユルがある下ラダック(レー西部)、雄大な自然を楽しむことができるヌブラ渓谷、ラムサール条約に登録され貴重な生態系が残るツォ・モリリ、標高約4,500mにある塩湖ツォ・カルなどをまわることができます。

これらの見どころについては、以下をご参照ください。

www.travelingaroundindia.com

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食事と宿

レーには外国人観光客も多く訪れることから、他都市に比べてレストランが充実しています。

今回利用した中で美味しかったのは、Bon Appetit、Chopsticks Noodle Bar、The Tibetan Kitchenです。

 

 

 

 

また、3 wise Monkey’s cafe、Coffee Culture Ladakhなどカフェも複数あるので、ゆっくり過ごすことができます。

 

 

 

宿泊先には、Mountain View Guest HouseとThe Ashoka Guest Houseを利用しました。

 

 

 

前者は町の中心までやや距離がある上、近所の街灯が眩しい(かつカーテンは遮光ではない)ため、おすすめできません。

 

買い物について

町の中心部では、食料やお土産などを買うことができます。

メインバザール周辺は商店やレストランが多く並び、賑わっています。

 

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また、メインバザールの近くの道には、リンゴやバナナなどのフルーツを売っているお店もあるので、レーから遠方に行く際は、朝食用などとして買っておくと良いと思います。

ドライアプリコットも売られているので、お土産としても良いかもしれません。

 

ラダックらしいお土産では、刺繍入りのTシャツがおすすめです。こちらもメインバザール近くの道沿いに複数店舗あります。

 

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既製品を購入できるだけでなく、時間があれば好きなデザインとTシャツを選び、オーダーメイドで作ってもらうこともできます。

 

気候について

レーは乾燥帯に属するため、年間を通じて降水量はかなり少ないですが、冬場になると降雪があります。気温は、最高気温が真夏(7、8月)で25度前後、冬期で0度前後、最低気温が真夏で10度前後、冬期で-10度以下になるようです。

一日の中で寒暖差が大きく、日中は日差しがあって温かくても、朝晩はかなり冷え込みます。また、レーよりも標高が高いところに行くと、さらに気温が下がるため、真夏でも防寒着が必要です。また、日差しがとても強いので、ご注意ください。

 

高山病の予防と対策

高山病は、高所で気圧が下がって空気中の酸素量が減り、体が環境の変化に順応できないことにより現れる症候群です。症状が現れる高度には個人差がありますが、レーの標高は約3,500mと高く、若くて健康な人や、体力に自信のある人でも発症する可能性があります。

具体的な症状は重症度によって異なりますが、初期の段階のいわゆる山酔いでは、頭痛に加え、消化器系の症状(食欲低下、嘔吐など)、倦怠・脱力感、立ちくらみ・めまい、睡眠障害などの症状が現れます。

これらが悪化すると、歩行困難、胸部圧迫感、安静時の呼吸困難、せきなどを伴う高所肺水腫(山酔いと併発するケースがほとんど)へと進行し、最悪の場合、放置したら死に至る高所脳浮腫(山酔い+運動失調、見当識障害など)に発展する可能性があります。

一番の治療法は低地に移動することで、体が楽になる高さまで下りることが重要とされています。また、酸素をとることも効果があります。

 

予防法としては、

余裕を持った日程を組むこと

レー到着日に無理をせず体をしっかり順応させること

レーより標高の低い下ラダックなどからまわること(標高約4,300mのパンゴン・ツォのように高いところは後で訪れること)

水分を十分に摂取すること

荷物を軽くすること

前日の夜に十分な睡眠をとること(+到着日に長時間の昼寝を避けること)

・ダイアモックスなどの予防薬を到着前日から3日後まで服用すること

飲酒、喫煙を控えること

などが挙げられます。

 

高山病の症状が治らない場合は、現地の病院で受診してください。レーであれば、町の中心部から空港に向かう途中にソナム・ノルブー記念病院という総合病院もあります。

 

治安について

レーやラダックの治安は、デリーやムンバイといった国内の大都市と比べると基本的に良好です。

しかし、ラダック地方は、中国やパキスタンとの未確定の国境に接していること、政情が不安定なジャンムー・カシミール連邦直轄領に隣接していることから、緊張が高まれば、ストライキに伴う町中の店舗閉鎖や、インターネット回線の接続状況悪化といった影響を受ける可能性もあります。旅行前には、外務省の海外安全ホームページなどを事前にご確認ください。

 

移動について

レーでの主な移動手段は、タクシーまたは徒歩になります。レーでは、UberやOlaといった配車アプリは利用できません。

レーの町自体はそれほど大きくないので、徒歩でも十分まわることができますが、約5km離れた空港に行く際はタクシーを利用します。

 

レーを起点にラダック地方をまわる際は、旅行会社のツアーに参加するか、車をチャーターするのが最も効率的だと思います。

旅行会社は日系・ローカルどちらも利用可能です。レーの旅行会社では、行き先ごとに相乗りを募集しているので、目的地とタイミングが合えば、安くまわることができます。

観光シーズン中は、各旅行会社の店頭に募集の張り紙が貼ってありますので、特殊な行き先でなければ、目的地へのツアーを見つけるのは難しくないと思います。

僕は今回、日本人の方がザンスカール出身の旦那さんと夫婦で経営されているHidden Himalayaという旅行会社を利用しました。

 

 

具体的にまわりたいルートや目的地が決まっている人は、ドライバーや車両の確保、入域許可証(ILP)取得の観点から、あらかじめ旅行会社に連絡しておいた方が良いと思います。

ヌブラ渓谷、パンゴン・ツォ、ツォ・モリリ、ツォ・カル方面、ダー、ハヌーでは、ILPが必要になりますので、ご注意ください。

 

車のチャーターについては、行き先と車両ごとに料金表が定められています。

また、地元の人たちが使う大型バスや乗り合いバンも、バススタンドなどから発着していますが、人が集まると出発といったスタイルのものもあるので、外国人には難易度が高そうです。

 

このほか、バイクをレンタルし、自分のペースでラダックをまわる人もいます。

 

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レーへの行き方

レーへは、デリーから国内線が1日に複数便出ています。所要時間は約1時間半です。

それ以外にも、シュリーナガルやチャンディーガルからの便もあります。

 

陸路では、マナーリーやシュリーナガルからバスでアクセスする方法があります。

ただし、どちらも1泊2日の行程であることに加え、1年の中でも道路が開通している期間しか利用できないため、フライトを利用するのが無難だと思います。

なお、これらの町から、乗り合いバン・ジープでアクセスすることもできます。

 

それでは良い旅を!

 

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※旅行を検討する際は、外務省の海外安全ホームページなどで最新の情報をご確認ください。

www.anzen.mofa.go.jp

 

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