Traveling Around India

インド旅行まとめ

インド中が盛大にお祝い!ヒンドゥー教徒の祭ダシャラーと古都マイソール

f:id:travellingaroundindia:20200208003151j:plain

 こんにちは!

インドでは、宗教が日常生活と密接な関係にあり、毎年各地で多くの祭が開催されます。今回は、インドのみならず、世界中から多くの観光客を集めるマイソールのダシャラー祭の様子を紹介します。

 

 

ダシャラーとは

ダシャラー(ダシェラ)は、善が悪に勝利したことを祝うヒンドゥー教の祭です。西暦では、毎年9、10月頃に行われます。

ダシャラーは、地域によって呼び方や内容が異なりますが、狭義には、9つの夜を意味するヒンドゥー教の祭ナヴァラトリの最終日を祝うヴィジャヤーダシャミー(またはダシェラ、ダシャラー)を指しますが、南インドには、ナヴァラトリの期間全体をダシャラーと呼ぶ地域もあります。

また、ダシャラーは、東部州や北東州ではドゥルガー・プージャー、ネパールではダサインと同義とされています。

ヴィジャヤーダシャミー(ダシェラ)では、大音量の音楽と歌とともにドゥルガーやラクシュミといった神々の偶像を川や海まで運ぶ(そしてその後沈める)行進、悪を象徴する像の焼き払いなどが行われます。

 

f:id:travellingaroundindia:20200208002029j:plain

※北インドのダシェラの様子(Pixabayより引用)

 

f:id:travellingaroundindia:20200208002024j:plain

※ドゥルガー・プージャーの偶像(Pixabayより引用)

 

マイソールのダシャラー

マイソールのダシャラーは、毎年ナヴァラトリと同時期に始まり、最終日の10日目にはヴィジャヤーダシャミーになります。善が悪に勝利したことを祝う祭で、チャムンディ丘の女神チャムンデシュワリ(ドゥルガー)が、水牛の頭を持つ悪魔マヒシャスラを殺したという神話に、由来があるとされています。

 

f:id:travellingaroundindia:20200208004300j:plain

 

この祭は、ヴィジャヤナガル王国時代の15世紀に始まったとされ、ヴィジャヤナガル(現在のハンピ)がイスラム勢力によって陥落した後、終わりを迎えましたが、マイソールのオデヤ朝が現在の元となる祭を1610年に再開しました。現在はカルナタカ州が主催しており、2010年には400周年を迎えました。

マイソールのダシャラーでは、祭の期間中、文化プログラムやスポーツイベント、映画祭など多くのイベントが催されます。その中で最も盛り上がりを見せるのは、最終日に行われるMysore Dasara procession(象の行進)とTorchlight Parade(炎と光のショー)です。

 

Mysore Dasara procession(象の行進)

Mysore Dasara processionは、ダシャラー祭最終日に行われる盛大なパレードで、祭の最大の見どころです。仮装行列やダンスグループ、音楽隊、馬、ラクダ、装飾された象などが列をなし、時折パフォーマンスを披露しながらマイソール宮殿内を行進し、Banimantap Groundsへ向かいます。

パレードの通り道にはどこも人だかりができ、インドらしい、まさにカオスな様相を呈します。

 

基本情報

名称

Mysore Dasara procession(Jamboo Savari)

実施時期

ダシャラー祭最終日の14:00~17:00頃

 

 

入場料

・Jamboo Savari単体:500ルピーと1,000ルピーのチケットがあるようです。

・Mysore Dasara Golden Card:約4,000ルピー(Mysore Dasara Golden Cardがダシャラー祭の共通チケットになっていて、これを購入すればMysore Dasara processionとTorchlight Paradeを会場で見ることができます)

※個人でチケットを入手するのは困難だと思われます。

所要時間

約3時間

行き方

マイソール市内から徒歩またはオートリクシャー

備考

パレードはマイソール宮殿を一巡した後、KR Circleを通過しBanimantap Groundsへ向かいます。宮殿外の道路で待っていれば、無料で行進を見ることができます。

*訪問時点の情報です。

 

※パレードのルートはこんな感じでした。

 

実際に行ってみた

会場のマイソール宮殿内は、人々で埋め尽くされています。

 

f:id:travellingaroundindia:20200208002543j:plain

 

f:id:travellingaroundindia:20200208002605j:plain

 

人が多過ぎて、パレードはあまりよく見えませんでした。

2階席に行けば、全景はよく見えたかもしれませんが、早々に諦めて宮殿外の通過ポイントに移動します。

 

f:id:travellingaroundindia:20200208002519j:plain

 

道路沿いであれば、良い場所を確保できると考えていましたが、その考えは甘かったようです。

宮殿外はもっとカオスでした。

 

f:id:travellingaroundindia:20200208002219j:plain

 

f:id:travellingaroundindia:20200208002740j:plain

 

シティ・バススタンドには大型モニターが設置されていて、宮殿内のパレードの様子を少しだけ見ることができました(人が多過ぎてポジション争いに体力を消耗するため、数分で退散しました)。

 

f:id:travellingaroundindia:20200208002717j:plain

 

他の場所に移動してもこの人だかりです。

 

f:id:travellingaroundindia:20200208002232j:plain

 

f:id:travellingaroundindia:20200208002245j:plain

 

インドの人口の多さを嫌というほど味わえます。熱気もすごいです。

 

f:id:travellingaroundindia:20200208002824j:plain

 

f:id:travellingaroundindia:20200208002843j:plain

 

結局、象が行進しているところは何とか見ることができましたが、人混みで写真におさめることはできませんでした。

 

実際のパレード模様については、こちらのYoutubeの動画をご参照ください(象が現れるのは2:03:05~です)。

www.youtube.com

 

Torchlight Parade(炎と光のショー)

Torchlight Paradeは、マイソール宮殿から北へ約3km離れたBanimantap Groundsで行われる炎と光のショーです。約2時間にわたるこのショーでは、体を張った馬術やオートバイのスタント、文化プログラム、レーザーショー、花火などが披露されます。

このイベントの元々の目的は、国民に自信を与えるとともに、王の軍事力を誇示するためのものでしたが、現在では、かつての支配者の壮大さと威厳を示し、歴史の一部を垣間見る機会を提供するものになっています。

 

基本情報

名称

Torchlight Parade

実施時期

ダシャラー祭最終日の19:00~21:00頃

 

入場料

・Torchlight Parade単体:250ルピーのチケットがあるようです。

・Mysore Dasara Golden Card:約4,000ルピー

所要時間

約2時間

行き方

マイソール市内から徒歩またはオートリクシャー

 

備考

Jamboo Savariと同様、個人でチケットを入手するのは困難だそうです。

https://starofmysore.com/where-are-dasara-gold-cards-tickets/

*訪問時点の情報です。

 

 

僕は市内のBeer Gardenというレストランで、Torchlight ParadeのLive中継を見ましたが、インドらしく冗長で、外国人にとって興醒めな内容であるように感じました。

 

f:id:travellingaroundindia:20200208002905j:plain

 

イベントの模様については、こちらのYoutubeの動画をご参照ください(15:25〜くらいからイベントが始まります)。

www.youtube.com

 

マイソール宮殿のイルミネーション

マイソール宮殿は、1912年に完成したマイソール藩王の宮殿で、現在は博物館として公開されています。その建物は、ヒンドゥーとイスラムが融合したインド・サラセン様式の代表的建築物として知られています。

マイソール宮殿は、マハラジャの宮殿の中でも屈指の豪華さと壮大さを誇ります。そして、数万個の電球でライトアップされた姿は、日中とはまた違った雰囲気を醸し出します。

 

基本情報

名称

Lightnings in Mysore Palace

実施時期

日曜日、祝日(ダシャラー祭期間中は19:00~22:00)

入場料

無料(日中の宮殿見学は有料)

所要時間

約1時間(関心度などによって個人差があります)

行き方

マイソール市内から徒歩またはオートリクシャー

備考

ダシャラー祭最終日は、宮殿の建物内を見学することができません。

*訪問時点の情報です。

 

 

実際に行ってみた

入口は通常利用する南ゲートではなく、敷地北側にあります。

 

f:id:travellingaroundindia:20200208002128j:plain

 

人混みをかき分けて進みます。

 

f:id:travellingaroundindia:20200208002154j:plain

 

f:id:travellingaroundindia:20200208002141j:plain

 

しばらく歩くとライトアップされたマイソール宮殿が姿を現します。

 

f:id:travellingaroundindia:20200208003014j:plain

 

f:id:travellingaroundindia:20200208003105j:plain

  

少しディズニーシーっぽいでしょうか、とてもきれいです。

 

f:id:travellingaroundindia:20200208003128j:plain

 

f:id:travellingaroundindia:20200208003151j:plain

 

近くの寺院も一緒にライトアップされます。

 

f:id:travellingaroundindia:20200208003043j:plain

 

電飾の照明が落とされるとこんな感じになります。

 

f:id:travellingaroundindia:20200208003214j:plain

 

f:id:travellingaroundindia:20200208003235j:plain

 

宮殿近辺の道路のイルミネーションもきれいです。

 

f:id:travellingaroundindia:20200208002952j:plain

 

渋滞がひどいのでご注意ください。

 

f:id:travellingaroundindia:20200208003258j:plain

 

その他の見どころ

この他にも、マイソールの街を一望できるチャームンディの丘や、野菜と果物の市場デーヴァーラージ・マーケットなどがあります。また、郊外まで足を伸ばせば、一時期マイソール王国の都が遷されたシュリーランガパトナと、ホイサラ朝時代の寺院があるソームナートプルといったところもあります。

 

f:id:travellingaroundindia:20200208002406j:plain

 

食事・宿泊情報

今回食事で利用したのは、The old house と Beer Garden です。

 

 

 

どちらのお店も料理が美味しく、外国人も利用していました。

 

宿泊先は、マイソール宮殿から徒歩圏のMansion 1907 を利用しました。

 

 

宿のスタッフの人曰く、ダシャラー祭の期間中はどの宿も部屋が一杯になるとのことです。

 

移動について

市内の移動は車かオートリクシャーがメインになります(マイソールでは、UberやOlaが使えます)。

ダシャラー期間中は市内がとても混雑し、マイソール宮殿周辺に通行規制が敷かれるため、車での移動が難しくなります。

 

マイソールへの行き方

マイソールには、ベンガルールから鉄道またはバスでアクセスできます。

鉄道駅の外観はこんな感じです。

 

f:id:travellingaroundindia:20200208002037j:plain

 

 

セントラル・バススタンドはこんな感じです。

 

f:id:travellingaroundindia:20200208002103j:plain

 

 

ベンガルールのサテライト・バススタンド~マイソールのセントラル・バススタンド間はバスが頻発していて、所要時間約3時間です。

 

また、ベンガルールのケンペゴウダ国際空港からマイソールのセントラル・バススタンドに直接アクセスできるFlybusという直通バスも出ています。

 

このほか、ハッサン、マンガルール、チェンナイなどの都市からも、バスや鉄道でアクセスすることができます。

 

ちなみに、ハッサン近郊の見どころはこちらにまとめています。 

www.travelingaroundindia.com

 

2020年のダシャラー祭は、10月17日~26日にかけて行われるようです。興味がある方やインドの祭のカオスさを経験してみたい方は、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

それでは良い旅を!

 

にほんブログ村 旅行ブログへ
にほんブログ村

 

にほんブログ村 旅行ブログ インド旅行へ
にほんブログ村