ヒンドゥー教4大巡礼地の1つ!聖地ラーメシュワラム
こんにちは!
ガンジス川が流れるバラナシやハリドワールがヒンドゥー教徒にとって聖地とされているのは有名ですが、南インドにも多くの巡礼者を集める聖地があります。
今回は、古代インド2大叙事詩の1つ「ラーマーヤナ」の舞台として知られるラーメシュワラムを紹介します。
- ラーメシュワラムとは
- ラーマナータスワーミ寺院
- アグニ・ティーターム(沐浴場)
- ガンダマダナ・パルヴァターム(丘の上の寺院)
- ダーナシュコディ(漁村跡)
- 食事と宿について
- 移動について
- ラーメシュワラムへの行き方
ラーメシュワラムとは
ラーメシュワラムは、タミルナドゥ州南部パンバン島(ラーメシュワラム島)にある門前町で、海峡を隔てたスリランカのマンナール島まで約40kmの位置にあります。
「ラーマーヤナ」に登場するラーメシュワラムは、北部のバドリーナート、西部のドワールカー、東部のプリーと並び、ヒンドゥー教徒にとってチャールダーム(4大巡礼地)の1つとされています。
「ラーマーヤナ」は、ヴィシュヌ神の化身の1つラーマ王子が、魔王ラーヴァナに誘拐された妻シータを救い出すため、ラーヴァナが統治するランカー島(スリランカ)に渡り、大軍を率いて挑む様子を描いた叙事詩です。
ラーメシュワラムは、その物語の中で、ラーマが遠征でランカー島へ渡るために、橋をかけた場所だとされています。
なお、ラーメシュワラムからスリランカへと続く複数の小島や岩礁は、アダムス・ブリッジと呼ばれています。
ラーメシュワラムの主な見どころは、「ラーマーヤナ」の伝説にゆかりのあるラーマナータスワーミ寺院、巡礼者に人気の沐浴場アグニ・ティーターム、サイクロンの被害により廃村となったダーナシュコディなどです。
ラーマナータスワーミ寺院
ラーマナータスワーミ寺院は、ラーヴァナを倒して凱旋したラーマがリンガを祀ったという伝説があるシヴァ寺院です。現在の建物は、12世紀に建てられたとされ、正門(東門)の塔門(ゴープラム)の高さは53m、回廊の長さは合計約1.2kmもあります。
寺院内は、沐浴をしてきた人や、寺院内の池や井戸の水を浴びる参拝客が多いため、床がいつも濡れています。
基本情報
名称 |
Ramanathaswarmy Temple |
営業時間 |
4:30~13:00、15:00~20:30 *時期によって若干変わる可能性があります。 |
入場料 |
無料 |
所要時間 |
約1時間(関心度などによって個人差があります) |
行き方 |
バススタンドなどから徒歩またはオートリクシャー |
備考 |
入る前に靴を正門東側、荷物を正門北側で預けます(10ルピー)。寺院内部は撮影禁止(カメラ・携帯電話持ち込み不可)。 |
*訪問時点の情報です。
正門を参道から見ると、こんな感じです。
インドの他の都市に比べ、町中にサドゥー(行者)の数が多い気がします。
エントランス前は、多くの人々でごった返しています。
ヒンドゥー教徒は中央の聖室に入れるようですが、ヒンドゥー教徒以外は回廊部分のみ見学できます。
寺院内には、池や井戸の水をかぶっている人がたくさんいました。ヒンドゥー教徒にとって、聖なる水だそうです。
アグニ・ティーターム(沐浴場)
アグニ・ティーターム(Agni Theertham)は、ラーマナータスワーミ寺院の正門から、反対方向に真っ直ぐ進んだ突き当たりにある海辺の沐浴場です。
巡礼者は、ラーマナータスワーミ寺院参拝前に、日の出のアグニ・ティータームで沐浴をする慣習があるため、早朝は多くの人で賑わいます。
ヒンドゥー教徒に人気のセルフィースポットでもあります。
サドゥーらしき人たちもいます。
野良牛?たちは巡礼者や観光客から施しを受けていました。
野良牛は海辺にもいます。
ガンダマダナ・パルヴァターム(丘の上の寺院)
ガンダマダナ・パルヴァターム(Gandhamadhana parvatham)は、ラーマ王子の足跡を刻んだ石が祀られた2階建ての寺院です。
ラーマナータスワーミ寺院から北西約3kmにある小高い丘の上にあります。
建物自体に特筆すべきものはないですが、寺院の2階からラーメシュワラムの町を一望でき、きれいな夕日を見ることができます。
とても静かな場所にあるため、日が暮れるとあたりが一気に暗くなります。
バスは出ていないため、オートリクシャーまたは徒歩でアクセスすることになりますが、夕日を見に行く人は、オートリクシャーで行くことをおすすめします。
ダーナシュコディ(漁村跡)
ダーナシュコディ(Dhanushkodi)は、1964年のサイクロンで壊滅的なダメージを受け、ゴーストタウンとなったかつての漁村です。現在、この場所には、廃墟と化した教会や民家などの建物跡と土産物を売るお店が少数あるのみとなっています。
ダーナシュコディへは、岬の先端までの道が舗装されたため、現在はバスまたはオートリクシャーできます。
実際に行ってみた
まずはバスで岬の先端を目指します。近づくにつれて、渋滞がひどくなります。
岬の先端からは、スリランカやアダムス・ブリッジを見ることはできませんでした。
岬の先端付近の雰囲気はこんな感じです。
パイナップルも売られています。
ここからは、オートリクシャーでダーナシュコディに向かいます。
ちなみに、岬の先端付近で待機しているオートリクシャーは、ここまで乗せてきた客を待っているものがほとんどなので、空いているドライバーを見つけるのはほぼ不可能です。
僕の場合は、同じ目的地に向かう日本人の方にたまたま声を掛けてもらい、同乗させていただいたため、徒歩移動を何とか回避することができました。
帰りのバスはいつ来るかわかりませんし、来ても多くの人々との競争に勝って乗車しなければならないので、ラーメシュワラムを出発する時に、帰りの交通手段を確保しておく必要があります。
ダーナシュコディに着くと、青空の下に朽ちた建物の跡が点在していました。
人々の生活が、自然災害によって一瞬で奪われてしまった儚さを感じます。
その一方で、ある程度観光客がここに立ち寄るため、ちょっとした土産物店はいくつかありました。
僕は今回、バスで岬の先端まで行き、そこからオートリクシャーでダーナシュコディに寄って、ラーメシュワラムまで戻りましたが、トータルで4時間くらい掛かりました。
岬の先端へ向かうバスとバス停の場所はわかりづらいです。また、車体が大きいため、岬の先端に行くまでに渋滞に巻き込まれやすいです。
ラーメシュワラムでオートリクシャーをチャーターして、岬の先端、ダーナシュコディをまわることをおすすめします。
また、時間に余裕があれば、「ラーマーヤナ」にちなんだ伝説を持つコザンダラーマール寺院とセットでまわって見るのも良いと思います。
食事と宿について
食事は、寺院近くのHotel Sri Saravana Bhavanを利用しました。味は普通でした。
宿泊先には、Hotel MCM Towersを利用しました。
ローカル感のあるホテルですが、ラーマナータスワーミ寺院とアグニ・ティータームへのアクセスは抜群です。
移動について
ラーメシュワラムでの主な移動手段は、オートリクシャーまたは徒歩になります。ラーメシュワラムでは、UberやOlaといった配車アプリは利用できません。バスは行き先と乗り場がわかりづらい上に時間が読めないため、あまりおすすめできません。
ラーメシュワラムへの行き方
チェンナイから鉄道で11~14時間、バスで約10~11時間ほど掛かります。なお、どちらも1日複数便あります。
チェンナイから空路でマドゥライに行き、そこから鉄道やバスでアクセスすることもできます。マドゥライからバスで移動する際の所要時間は約4時間です。
僕はチェンナイ(鉄道・車中泊)→ラーメシュワラム(宿泊)→マドゥライ(空路)→チェンナイと2泊3日でまわりました。
それでは良い旅を!